父母合同1日親の会:2017春夏(前編)

一般社団法人SCSカウンセリング研究所(以下、SCS)は通常、母親講座と父親講座(オヤジの会)をそれぞれ月2回・月1回開催しております。

 

一方で、半年に一度のタイミングで父母合同かつ10:00~17:00までの“父母合同1日親の会(以下、父母合同)”を開催しており、本日はその様子の前編の様子をお届けします。

 

父母合同は目玉として、毎回素敵な講師をお迎えしております。

 

過去には、著名な大学教授・作家・(元・不登校やひきこもりの)企業家や青年などに講師をして頂きました。

 

その中でも、やはり親御さんの関心が集まるのが、ひきこもり体験者自身が語るの自分の復活・回復についての講演です。

 

今回は、関西出身の30代男性ひきこもり体験者に登壇して頂きました。

 

彼は、小学校時代から父親に人格否定を受け・学歴至上主義を押し付けられ、孫の心を鑑みることない祖父母と一緒に育ちました。

 

そんな感じですから自己肯定感に乏しく、やがて不登校となります。

 

義務教育課程後はひきこもり状態に陥り、当時縁のあったひきこもり支援施設(SCSの前進組織)に支援を受けるために一人上京します。

「これでやっと解放される…!」そう思っていたそうです。

 

…ところが事態は違い、「直接的な弊害である父親が目の前にいないのに(父親という)亡霊がついて周り、『お前は、恥ずかしい人間であり、ダメなやつだ!』」という観念に苦しんだと言います。

 

ここで彼は“ 環境を変えてもダメなくらい、自分の心が歪んでいる”ことに気がついたそうです。

 

そこで、支援施設の居場所(デイケア)に入れるまで2年を要したものの、徐々に居場所に参加できる様になり、仲間ができ、仲間と遊ぶ様になり、アルバイトするまでに至ります。

 

ここで彼はこんなことを言いました。

人間は遊ぶ前に働くことはない。遊びを通して人生を知り、遊びの意欲が湧いて初めて働ける。だって、人の発達から考えても自然なことだから。」

 

  1. 一人で遊べる
  2. (気の合う)仲間と遊べる
  3. 違う趣味・価値観の人と遊べる
  4. (趣味・価値観の幅を広げるにはお金が必要になる)
  5. その為にも(楽しむ為にも)働こうと思い行動に移す・アルバイトをする
  6. このまま年齢を重ねて行くと食べていかれない可能性が高いし、底辺の仕事は嫌だなと思う
  7. 自己実現のために進学という選択をした。_

上記の様な流れだったと言います。

 

彼は語気を強めて言いました。

「こう聞くと順調に思えるかもしれないが、この一つ一つの壁を乗り越えることがいかに大きなことか。この辺を親が理解する必要がある! (子の心が親に)正当に評価されて、次も頑張れるんです!

 

次回に続く。

 

スタッフ 桝田智彦

 

 

 

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