2017年度母親講座 第16回『親をベースに喰う、寝る、遊ぶ、気が済んだら…』。
本日のテーマ『親をベースに喰う、寝る、遊ぶ、気が済んだら…』。
並みの親御さん、並みのお医者さんですと…
“ただですら、ひきこもっている我が子”に、「これ以上親を根城に、喰われ、寝られ、遊ばれたら、たまらない!」と思うかも知れません。
ただ、よくよく考えてみて欲しいのです。
- その年齢なら働くべき・就学すべき。
- アルバイトでも良いから初めてみろ。
- 働かない・学校行かないなら、せめて今後の展望を語れ。
- 動かないならお小遣いなどやらない。
…こんな事を我が子に言ってませんか?
そして、そう言われた我が子は動きましたか?
動いたとして、元気な顔ですか?
多くのひきこもり支援の結果が出ていないのは“ (世間)並みの支援 ”だからと思います。
もっと言うのであれば、結果が出ていないのは全く心理学的ではないからです。
ひきこもりも不登校も、見守ると言う名の「放っておく」だけの場合、多くのケースがそのままの状態で固着し時間だけが過ぎていくことが多いもの。
人間が建設的に自分の人生を捉えていく(ひきこもりから本人が脱しようと行動していく)には、心理学的に必要なエレメントが2つあります。
その一つが、(心も身体も)安心・安全が保証されること(マズローの欲求階層説)なのです。
私自身、いろいろの場所で講師をさせていただいているので、偶に耳にして驚くのですが、未だに「兵糧攻めにすれば、お子さんが動きますよ」などと言う専門家がいらっしゃること。
恐怖や不安を煽って行動を形成を強いて、良質な行動が定着したエビデンス(データ)はゼロです。世界のどこを見渡しても無いのです。
安心・安全の担保がなされてこそ、社会・交流の窓は開いていく。
その安心・安全の担保はどのように本人に伝わるように作っていけば良いのか?
誤解を恐れずに言うのであれば、『ひきこもってる我が子が、親をベースに喰う、寝る、遊ぶ、が出来るようになる事を目指す」こと。
もう一つのエレメントはこれまた重要で文章量を要します故、また機会がございました際にお伝えします。
スタッフ 桝田智彦