2018年母親講座:第2回、おやじの会:第2回 『親育ち・親子本能療法とは』
立春も過ぎ春の訪れを感じる事もありますが、まだまだ寒い日が続きますね。
ひきこもりや不登校の子らの多くは体調を崩しやすい頃でもあるので、保護者のお父さん・お母さんもご自愛頂きながら、心を配って頂けると幸いに思います。
さて、今回の講座テーマは『親育ち・親子本能療法とは』。
この少しユニークに感じられる療法名。実は私、当初は「親子本能療法」の方がシンプルで響きも良いのでは?と思っていたのです。
しかしながら、ひきこもる我が子に対して…
- 良質に関わり
- 今まで親としてしてこなかった対応をし、
- 親が自分自身の価値観を見直して
- 我が子の状態を深く理解し、
- 愛情を持って、一貫して腰を据えた「心の育み」を行う
上記5点は、言うなれば親が学び始めて「成長(親が育つ)する」ことによって初めてなし得るもの。
私は支援者として日々「そうやって親が変わった分だけ、子が回復して行く」現状を目の当たりにします。そのため、やはり「親育ち」と言う部分が親子本能療法の頭につくのだなと納得するのです。
以前も書かせて頂きましたが、親育ち・親子本能療法は支援25年以上の支援家が、ひきこもる我が子を良質な回復(ぶり返しのない、生き生きとした心を取り戻しながら社会に戻っていった)に導いた親御さんに共通していた要素に注目し、それらを体系化したものです。
つまり、特定の理論や方法が先にあったのではなく、経験や実績が先にあり、そこから導き出された療法であるため、こと日本に特有な現象と言われるひきこもりの問題に関して、「親育ち・親子本能療法」は抜群の回復率を誇るのです。
現在では、「親育ち・親子本能療法」を既存の心理学等で説明できる所まで来たので、より分かりやすく回復段階の詳細な見立てもできる様になりました。これらのことから、非常に再現性が高い支援方法として発信しております。
そこに、良質な回復に導く力があるため「法」ではなく「療法」としたのです。
ただ、先にも書かせていただいた様に「親が変わる」必要があるので、親子といえど他人という価値観が強く入っている方には向かない方法なのだと思います。
一方で、大切な我が子の心が復活するのならばとなります。
ひきこもり…
- 親とも兄弟とも話さない
- 誰とも顔を合わさない
- 精神科で出された薬の副作用でほとんど寝たきり
- 神経症で苛立っている
- 部屋の壁をダンボールで覆い尽くす
- 手洗いや不潔恐怖・醜形恐怖で外に出れない
- 暴力や暴言が続いている
- 混乱や錯乱が続いて夜も眠れない…
信じられないかもしれませんが、こんな子らが親との関係を取り戻すだけで一様に穏やかになるのです。
この「親子関係の取り戻し方」も親育ち・親子本能療法には含まれるのです。
親育ち・親子本能療法の基本は、無条件の肯定的関心を持って「一貫して聴く」だけ。
これができれば、どんなひきこもりの問題も半分以上は解決して行きます。
ただ、これが中々どうして難しいのです。
これに必要になってくるのが、次回のテーマ「夫婦で取り組みが理想だが」「親の自己防衛、腹をくくる、さらけ出し度」なのです。
現在、我が子の回復を願う親御さんが、北は北海道、南は福岡、広島からもいらしゃってます。無料面接も受け付けておりますので、どうぞお気軽にご利用ください。
ご一緒に参りましょう。
それでは、また。
スタッフ 桝田智彦