2018年おやじの会:第6回『回復につれ、親は何度も行き詰まる。特に退行は!?』

本日は第6回のオヤジの会(父親講座)でした。私は前回から2度目の参加ですが、講座は早くも折り返しを迎えています。

 

この日も厳しい暑さの中、前回と同様、20~30人もの親御さんや青年の方も講義を聞きに来てくださっていました。(外の暑さにも負けない?参加者の皆さんの熱心さに、スタッフも驚いていました!)

 

この日のテーマは 『回復につれ、親は何度も行き詰まる。特に退行は!?

 

 

 

前半の講義ではまず、講師が見てきた青年のエピソードから、特に浪費など依存についての話を聞くことができました。

 

前回の講座でも「(青年の)お金や物の激しい要求」といった親御さんの体験談が出ていましたが、こうした依存的な行動に対し戸惑ったり、行き詰まりを感じたりした時にはどう考え、どうすれば良いのでしょうか…。

 

この疑問への解答となる沢山の話がありましたが、「欲求に従って生きているとそうそう依存には陥らない」という話は一つ、ヒントになるように思いました。

 

こうした話を踏まえれば、SCSの親御さんたちへ必須としている、「どんな青年にも○○をあげる」という取り組みにも納得です。(講義で語られた○○は、意外?なものでした)

 

 

 

 

ひきこもりにおける要求、欲求…、それは時に甘えとも感じられるかもしれません。

 

後半の講義では、『退行』について皆で考えました。

 

皆さんの体験談からは、「スキンシップ」「親の布団に入り込んでくる」といった赤ちゃん返りが連想されましたが、その中でも「親への甘え残し」というお話には『退行』の重要なポイントが感じられ、ハッとさせられました。

 

『退行』など甘えによって、個々の青年は何を求めているのか、背景でどんな欲求を抱えているのか…。この適切な理解と対応が、ひきこもりの回復に重要であることは言うまでもないと思います。

 

講義では、前回に続いて有名な心理学的モデルを援用し、回復に必要とされる心の理解を深めました。

 

退行、甘えを正しく理解し、共に付き合っていくことは大変だと思います。一方これらのことは、親子が一緒に、新たに育ち直す千載一遇のチャンスといえるかもしれません。

 

 

 

それをお手伝いするためのSCS、父親講座なのだな、と思いました。

 

この日を通じて私が特に印象的だったのは、SCSでのひきこもり回復実践の歴史です。

親の取組みの大切さ』に代表されるSCSの方向性は、長年の実践や専門的理論に基づいたものであること。また、その方向性を後押しする世の流れが生まれてきていることも、今回の講座で知ることができました。

 

父親講座(母親講座もあります)はSCSの実践の結晶であり、親御さんが迷わないための回復への道しるべ、なのだと思いました。

 

 

スタッフ 鍛冶田

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