2016年母親講座 第2回目:「ひきこもりは生きなおし、育ちなおしの出発点」
本日は新年度・母親講座の2回目でした。
テーマは「ひきこもりは生きなおし、育ちなおしの出発点」。
このテーマを初めて聞かれる方は、
「ひきこもりが、どうして生きなおし・育ちなおしになるの?」
と思われる方もいらっしゃるとかと思います。
しかしながら、母親講座に参加されているお母様方はこの意味が分かるわけです。
ひきこもり状態にある青年たちが何故、
ひきこもりという選択を選ばざるをえなかったか?
親の立場でなくて、(ひきこもってしまった)子の立場になって
考えてみることから全ては始まるのかもしれません。
そもそも人間には、乳児期・幼少前期・幼少後期・学童期・青年期(思春期)
の発達段階があります。
この段階においては、その都度必要な欲求感を満たす必要があると言われております。
しかしながら、多くのご家庭では子のためではなく
親のための(親の都合の)子育てを行ってしまいます。
すると何が起きるかというと、
子が必要とする欲求充足が本来満たすべき水準に至らなくなるわけです。
そうして成長した子は、本来感の濃度と申しましょうか、
密度のようなものが薄くなってしまい、結果エネルギー不足になるのです。
勝ち組だの負け組だのという言葉が飛び交い、優劣にさらされるような
昨今の社会に出て行くとエネルギーが不足しているわけですから、
すぐにガス欠状態に陥るのです。
このため、エネルギーの枯渇した青年は”自らの命を守るため”、
本能と申しましょうか無意識ともうしましょうか、
そんなレベルでひきこもるという選択を取る。
こんなような考えから、ひきこもりを理解するのも一つではないかと思うのです。
子の「生きなおし・育ちなおし」は充足に至らなかった欲求感を
再度満たすプロセスと言えると想います。
「生きなおし・育ちなおし」を支えることは親にとって決して
楽な道のりではありません。しかし、それは子にとってもしかりなのです。
文字通り、「生きなおし・育ちなおし」ですから、
それが出来るのは、母親・父親しかいないわけです。
ひきこもりからの復活は、一朝一夕には実現しません。
それゆえ、親御さんに学び続けていただく事が重要になってくるのです。
こじれにこじれた状態になってSCSに辿りついた親御さんも
SCSで学び、そして実践して頂くことで結果を出しております。
共に歩んで参りましょう。
STAFF:T.M
copyright©一般社団法人SCSカウンセリング研究所 all right reserved.