2016年度 母親講座 第15回「”働かねば”と”働きたい”は全く別物」
台風上陸の影響で1日中雨が降り注いだ関東地方。
「どうなるか?」と思いましたが今日も多くのお母様方がご参加下さりました。
まず最初は、SCSスタッフとして新加入した女性スタッフの自己紹介。チャーミングな性格&生きる能力に長けたパワーに、お母様方の期待も集まります(お父様方は目がハートに?(笑))。
さてさて冗談はさておき。
講座タイトルは「”働かねば”と”働きたい”は全く別物」。
ひきこもりの子を持つ親御さんならば誰でも関心あるテーマだと思います。
まずは参加者の皆さんで小グループになって、「働かねば」・「働きたい」について各々この言葉から感じるイメージを話していただきました。
「働かねば」
しなければならないというイメージ、have to~な感じ、生きる手段、辛そう、死(dead)など…
「働きたい」
したい(want to)というイメージ、目的がある感じ、元気な感じ、飽きたからこそ出てくる感じ、◯◯になりたい(wanto to be~)な感じ、自己実現…
「働く」という言葉一つとっても両者では全然違いますよね。
当然ながら「働かねば」よりも「働きたい」の方が前向きですし、生き生きした印象を持ちますよね。
今度は、「働かねば」から「働きたい」と変化するには何が必要かをグループで話していただきました。
ここは流石! SCSに通っていらっしゃるお母様方、的を射た素晴らしい意見が沢山!
全部をブログで説明できないので簡単に1つに要約しますが、その重要な要素は「真の元気」。
この「真の元気」はマスターピースです。
このブログをお読み下さっている親御さんの中には「働かねば」「働け」「働いて」「働くのが当然」と(ひきこもっている当人に向かって)声をかけるなり、無言でうったえるなりしてきた方もいらしゃるかと思います。
お気持ちは分からないでもないのですが、それでひきこもっている(不登校している)我が子が回復し動きましたか?
医療モデルやその周辺のひきこもり支援は「真の元気なき状態」で、正論の枠・就労の枠に当てはめるから回復しませんし、回復したところでやがてぶり返すのです。
- じゃあどうやったら、ひきこもっている我が子は真に元気になるの?
- その心理学的な根拠は?
- まず何から始めると良いの?
ここがキモかと思いますが、そこは御参加頂いた方だけにお伝えさせて頂いているということでご容赦ください。
この日は他にも実際に今、「真の元気」を手に入れ「働きたい!」と就労に向かっている青年の事例も速報でお伝えさせていただきました。
SCSは就労フレーム(就労を第一の目的とした支援)はしておりません。正直、20年前は就労フレームで支援しておりましたが結果は出ませんでしたし、今現在、就労フレームで支援している他機関で成果が上がっているというデータを研究論文含め膨大な数に目を通しましたが、発見したことがありません。
ですが不思議なことに(我々にとっては自然ですが)、SCSで親御さんが子に対する必要十分条件を重ねると、本人の意思で自然と就労に向かうこともあるのです。
長期化、混乱、錯乱、膠着化、診断名がついたケースでも!
青年にとって、
- 親や支援者から「働かねば」と思わされるのが良いのか?
- 青年自らの意思で「働きたい」と思うのが良いのか?
親御さん、あなたはどちらを選びますか?
スタッフ T.M