後編:2017年度母親講座・第17回、オヤジの会・第10回『「働かねば」と「働きたい」は全く別物』。
前回の続き…。
SCSには大変な過程を経て辿り着く方が多いことは、前回お伝えしました。
拗れてからいらっしゃるケースも多いので、高年齢化していることもあります。
それでもSCSで取り組むと復活して行くので、いろんな興味深い話が(復活した、または復活最中の)青年自身から聞けたり…。
心の病気としての診断が付与され障害者雇用で働き出した青年がある日、こんなっことを話してくれました。
「自分が働いているところには、日本の超有名国立大学卒だったり、アメリカのMBAを取得するならココと言われるくらい有名な大学院卒の人が(障害者雇用で)来ることがあるんだけど、3日持たず辞めて行くんです。…彼らの最終学歴からは気持ちは分かるけども、この先どうするんですかね…」
障害者雇用は様々なステップを踏み、雇用条件や制度を熟慮し踏襲された上で雇用に至るので、彼の感想ももっともかと思います。
そこで、今回のテーマである『「働かねば」と「働きたい」は全く別物』の話に。
勉強会に参加されたお父さん・お母さんに尋ねたところ以下のような答えが出てきました。
_1:「働かねば」
- 常識
- 当たり前
- 生活のため
- 世間体
- 親から離れるため
- 興味がなくてもやらねばならないこと
_2:「働きたい」
- 関心
- 自発性
- 面白いな
- 感謝される
- 自己実現
- 自分自身の意思
- 信用している上司や仲間の存在
などなど…、「働かねば」と「働きたい」では全く異なった意味合いを持って来るのです。
「働かねば」はMUST(〜しなければならない)は自分に課している。つまり内向き。
「働きたい」はWANT TO(〜したい)。外に関心が向かっている。これは外向き。
よって、
(〜しなければならない)で絶えず打ち寄せる内向きな刹那的葛藤に対処するように働いて→辞めてを繰り返すか。
(〜したい)で自分自身の手応えを感じながら、確実に人生を歩むか。
どちらが人生にとって有用なことかは、もうお分かりですよね?
急がば回れと言いますが、(ひきこもる青年の「生きる」)欲求を着実に育てて行くには時間はかかります。
何故ならば、ひきこもり回復は「人生を取り戻す」ことなのですから。
このように、SCSでは心理学に基づいた理論と豊富な事例を交え、分かりやすく「確実なひきこもり回復への理解」を深めて頂いております。
先日、無料面接を利用された方が「親に何が出来るか?をずっと探していました」とおっしゃいました。
そんな方は、是非SCSをノックしてみてください。
スタッフ:桝田智彦