2019年 母親講座 第9回『80:50問題 OSDとOIS 親の死去』
本年4月4日に「親から始まるひきこもり回復〜心理学が導く奇跡を起こす5つのプロセス〜」発売後、多くの問い合わせを頂戴しており、お陰様で忙しい毎日を過ごしております。
SCSは少数精鋭で保っていることもあり、ブログの更新を楽しみにされている方には遅れてしまい大変申し訳なく思います。
今期の母親講座のテーマは『80:50問題 OSDとOIS 親の死去』。
80:50問題はひきこもりの子を持つご家族にとっては深刻かつ身近な問題ですが、当事者ではない方には馴染みがないテーマかもしれません。よって、80:50問題が「なんの意味を示す問題」かご存知ない方もまだまだ多いのではないかと思います。
80:50問題は、「80歳を超えた親」が「ひきこもる50代の我が子を」年金等で支えて生活している現状と、その現状が招く様々な問題、親亡き後のひきこもるわが子をどう支えていくかを指す問題です。
「まさに(O)親が(S)死んだら(D)どうしよう」をテーマに活動されている一般社団法人OSDが取り組んでいるような、親亡き後のライフプランを含めたこともテーマになってくるのです。
本来であればこのテーマを考える日だったのですが、5月28日:川崎の無差別殺傷事件と6月1日:元農水事務次官の事件が生じたことから、あの事件はなぜ生じたのかを参加者の皆さんと一緒に検討させて頂きました。
そして、「SCSでしっかり取り組まれた親元にいる青年たちは何故、自傷他害を行わないのか?」を大勢のお母様方と一緒に考えていきました。
以下が、ご参加下さったお母様たちから聞かれたコメントです。
- 今の存在、今の状態をありのまま認めてあげるから
- 子どもの中に今あるプラスマイナスどんな感情でも受け入れてあげるから
- 木(一人)だけでなく、森(母親講座の大勢)での経験が伝わっていくから
- 我が子を一人にせず、負の感情の爆発を親が受け入れるから
- 親がオープンにして助けてもらっている。親が変わろうとしているから。
- 親が諦めずにいるから。
ひきこもりが長期高齢化してる場合は、親亡き後のライフプランも大切なことだと思います。
ただ、それより大切なのは、上記した親御さんから聞こえてくる「(O)親が(I)生きているうちに(S)信頼関係」を築くことであると私は思います。
桝田代表のケースで、両親が他界してしまった50代の青年が「今しっかりと落ち着き」、社会とも接点を持ちながら暮らせている。
この青年の心にはOIS(親子の信頼関係)があるからだと私は思います。
遅れての投稿となりましたが、最後までお読み下さりありがとうございます。
スタッフ 桝田智彦(ますだ ともひこ)